◆イントロダクション
おじいちゃん、物理の「熱力学」「統計力学」で「内部エネルギー」っていう
ワードが出てきたんだけど、よく意味が分からないの!


「内部エネルギー」っていうのは、
物体内部の状態だけで決まるエネルギー。
物体を構成する分子や原子の運動エネルギーと、その相互作用による
位置エネルギーとの総和。
(デジタル大辞泉より引用)

簡単に言うと、「構成要員みんなのパワーの合計のこと」だよ。
◆詳しく説明
幼稚園に100人の園児がいます。
100人の園児は好き勝手に園内を走り回って遊んでいます。
パワーいっぱいです。

この子たちの走るパワーは全体だとどのくらいになるでしょうか。
それを求めるには、タローくんの走るパワーと、エリカちゃんの走るパワーと、…全員分のパワーを足せばいいですね。

しかし、走るパワー以外にもまだパワーがあります。
「友情パワー」です。
ななちゃんとめいちゃんは、とても仲が良く、くっつきたいという友情パワーを持っています。

また逆に別の子はケンカしていて離れたいというマイナスの友情パワーもあります。

このようにそれぞれの園児は「友情パワー」を持っています。
これらも合わせると、全員のパワーの合計は、みんなの「走るパワー」と「友情パワー」をあわせたもの (=合計したもの) ということになります。

◆つまり?
…
上のお話における、「みんなの”走るパワー”と”友情パワー”を合計したもの」こそが、この園児の集団の「内部エネルギー」です。
もう一回、要点を整理します。
- 個々の園児は、それぞれ「走るパワー」を持っています。
- 個々の園児のペアは、それぞれ「友情パワー」を持っています。
- 園児の集団のパワーの合計は、「みんなの”走るパワー”と”友情パワー”を合計したもの」です。
つまり、「みんなの持つパワーを全部合計した、集団のパワー」のことを「内部エネルギー」と呼ぶのです。
ちなみに、上のお話で「走るパワー」は「運動エネルギー」、「友情パワー」は「ポテンシャルエネルギー (= 位置エネルギー)」と、物理の詳しい人は呼んでいます。 (重要!)
よかったら覚えておいてくださいね。
また、「内部エネルギー」という名前に「内部」とついているからには、「外部エネルギー」もあるの? と思うかもしれません。
「外部エネルギー」という言葉は物理学には無いですが、内部エネルギーに含まれないエネルギーはあります。
たとえば、園児がいる幼稚園自体が移動しているような場合ですね。

このパワーは、「園児の集団の中にあるエネルギー」というよりは、「幼稚園自体のエネルギー」ですよね。
なのでこれは「内部エネルギー」とは呼ばないことになります。
なんか、わかったような? 気がする!

◆まとめ
「内部エネルギー」っていうのは、
「全員の 動き回るパワーと、関係性パワー の合計」のことなんだね♪
